キンチョーの「虫コナーズ」CMが新しくなりましたね。
出演しているのは長澤まさみさんと高畑淳子さん。「はずしてみたら」篇です。
この二人のやりとりが面白くて笑ってしまいます。
虫コナーズCM
金鳥の「虫コナーズ」と言うと、いわゆる
吊るすタイプの虫よけ
です。今回のCMを見ていると、冒頭に書いた長澤まさみさんと高畑淳子さんのやり取りがあるのですが、これには深い意味があると思うのです。
CM「はずしてみたら篇」のストーリー
このCMのストーリーは、家の縁側に吊るしてある虫コナーズに対して高畑さんが
「虫コナーズってほんまに効いてるかどうかわからへんよね?」
「虫が入ってくるのは見えても入ってこないのは見えへんもん!」
と疑念を抱いていることをつぶやくと、それに対して長澤さんが
「ほんまやね!じゃあ、はずしてみたら?」
と答えるのですが、高畑さんは
「うーん。そやね。まぁいいわ!」
と外そうとはしません。それを聞いた長澤さんが
「はずしてあげよか?」
と虫コナーズに手を伸ばそうとすると
「いや、いいって!」
と高畑さんが阻止!
「え、なんで?なに怒ってんの?」
と言ったやり取りが繰り広げられるのですが、関西弁でのやり取りもそうですが子供のケンカみたいな動きが笑いを誘います。
1年前の事件が尾を引いている?
このCMストーリーは明らかに
虫コナーズを吊るしていれば、吊るしてないよりもマシである!
と言う当たり前ながらも単純なことを訴えているのですね。
なぜ、そんな当たり前のことをCMで訴えるのか?と言うと、それは昨年の事件が関係してくるのです。
2015年2月に消費者庁が
「吊るすだけ」「置くだけ」でいやな虫を寄せ付けないなどとうたった空間用虫よけ剤の表示には根拠がなく、景品表示法違反(優良誤認)にあたる
と言うことで、販売している4社に対して再発防止の措置命令を出したのです。しかも、この吊るすタイプの虫よけ剤が効果を発揮する虫は
- ユスリカ
- チョウバエ
なのです。(虫コナーズの場合)
ユスリカも蚊の一種ですが、私たちがイメージする蚊のように人を刺したりはしません。つまり、人を刺す蚊除けの効果はありません。
このような事情があり、一時はCMなども自粛されたのかしばらく見かけなかったのですが、さすがに夏前の季節になると復活はしていました。
控えめなアピール
そんなことがあったからなのか、今回のCMは
凄く気を使っているように見える
のは私だけでしょうか?
何しろ、CMで言ってるキャッチが
ぶらさげないよりだいぶいい
ですよ。要は
ないよりはあった方がマシですよ
と言ってるんです。CMの訴求力としては弱いと言うか、かなり弱気な感じがしますよね?
でも、それを強烈な印象に変えているのが長澤さんと高畑さんの演技です。
外そうとする長澤さんを高畑さんが阻止することで
「やっぱりあった方がいいんだよなぁ」
「それなりに効果はあるんだよなぁ」
と言う気にさせてくれます。
そういう見方をすると、虫コナーズのCMは真面目で正直に作られたと言える気がします。そして、それ以上にその弱気な部分を女優の演技でカバーしてしまうと言う「したたかさ」が技ありなCMではないでしょうか?
コメント
真田丸のパロディ,コントに見えるのは
私だけでしょうか?
アポロさん、コメントありがとうございます。
なるほど。真田丸のパロディーですか。確かにそれも言えますね~!