はじめは幼稚園に行くことになります。そこで、いじめている子・いじめられている子を見たはじめは、自分が虐待を受けていたことも原因なのか、見ぬ振りが出来ず、いじめっ子を押し倒してしまいます。
美奈(尾野真知子)と信次(江口洋介)は、いい事をしているはじめを応援したい反面、今度ははじめがいじめられるのではないかと心配で、どんなふうに言ってあげたらいいのか迷います。二人が出した結論とは…。
第6話感想
今までは、色々なアドバイスを与えてくれていた児童相談所の人は、今回から一貫して
「それはご両親が決めることですから」
というスタンスをとるようになります。
梅田夫婦とはじめとの関係を見ていて
「もう大丈夫だろう」
という気持ちと、これからは本当の家族になるために
「自分達で判断しないといけないから」
と、どこか突き放すような姿勢の表れのように感じました。
たしかに、試し行動や赤ちゃん返りといった虐待などを受けた子供に見られる特有の行動に関しては、特有の対処法があったのかもしれませんが、通常、子育てに明確な正解はなく、ないからこそ本当に難しく、それでも自分で決めていかなければならないのが、真の家族なのでは普通だと思います。
今回は、特に難しいテーマでした。いじめている子、いじめられている子に対してどうするのかという指導ですが、倫理的にはもちろん、いじめられている子がいたら、助けるべきですが、それでいじめの標的になってしまう可能性があることも、また事実です。そんな難問に、梅田夫婦は
「はじめが自分で考えて、やりたいようにやりなさい。その答えを私たちは全力で応援するから」
と答えを出しました。その結果、はじめはいじめっ子といじめられっ子を、音楽の力で結びつけるという快挙を成し遂げました。自分の子供にこうしてほしいとか、こんな風に育ってほしいというような願いは、もっていてしかるべきだと思いますが、その考えを押し付けすぎるのは良くないし、思い通りに子供は育たないのだろうと思います。
梅田夫婦とはじめは、本当の家族のように愛情を育んでいます。
次回、はじめを取り返そうとする本当の母親との対決となりそうです。虐待しておいて何を今さら…と腹立たしいのですが、制度的にはどのような判断が下されるのでしょうか‥とても楽しみです。