第6話は、咲坂弁護士(竹ノ内豊)のもとに「蕎麦いわし丸」をチェーン展開する根岸昇(六平直政)とその妻が相談にやってきました。5、6年前から徐々に経営に行き詰まり、ついに借入金の額が3億円を超えてしまったのだといいます。
第6話感想
銀行からの融資が難しくなったものの、従業員や取引先に迷惑をかけたくない、お店を守りたい、潰すわけにはいかないというクライアントの意向に応えようと、咲坂はやる気を出します。
「蕎麦いわし丸」の事業再生計画を練るにあたり、熱海優作(賀来賢人)はまだ経験が浅いため、財務関係に強い赤星元(山崎育三郎)をサポートに入れたいと部長に申し出た咲坂でしたが、赤星は「蕎麦いわし丸」の財務表を見るなり
「再建は無理!早い段階で清算をした方がいい」
と断言するなど、咲坂と激しく対立します。
そんな赤星も部長になだめられ、5店舗のうち2店舗をたたんで事業再生計画を立て、銀行へ融資をお願いしたものの断られ、やはり割り切った方がいいと終始ドライな発言を続けます。
赤星が事業清算をすすめる理由
ところが、オーナーが追いつめられて自殺するかもしれないという精神状態であると妻から聞いた弁護士軍団。今後について打ち合わせをしている時、赤星がついに自分の過去と胸に秘めた熱い想いを語り出します。
赤星の父親も自営業で、借金を返すために事業を拡大したことが決定打となって、ついには自殺してしまっていたのです。
「捨てられるものはすべて捨てないと、根岸さんも自分の父親のようになってしまうかもしれない。自分と店を再優先に考えてほしい」
という彼の心ある言葉に、根岸さんはもちろん、全員が心を打たれました。
赤星が、こんなにも必死になって早期清算を促すのも、咲坂に反抗するもの、きっと何か訳があるのだろうと、テレビを見ているだけでもわかりました。ヒューマンな弁護士だとかいって、そんなことにも気づくことができない咲坂は、やはり鈍感なところがあるなぁと感じてしまいました。
傾いた企業に清算を進めるか、再建を粘るかは、本当に難しい問題だと思います。
周りに迷惑をかけたくないと思う責任感が強くて人の良い人ほど、どんどん追いつめられてしまうものなので、粘り続けることが必ずしも善ではないと身に染みました。