9話のドクターカーの感想です。今回も、印象的な子役が出演してきました。
児童養護施設で過ごす少年・海人を演じていたのは、中野魁星くん。彼、ドタバタがあったあと、ドラマ内で最後に笑顔を見せてくれます。おとなしい役なので逆にこれは印象的!
ただのハッピーエンドにしないためにも、彼の笑顔に隠された意味を考えてみました。
子役が目立つドラマ!海人の笑顔も目立つ?
ドクターカーに柴田海人(演じるのは、中野魁星くん)という少年が出演!ミステリアスな雰囲気も持つクール&ビューティーなベテラン女医の「安住先生」に、なにか関係のある少年のようです。
彼、役柄は中学生くらいだと思うのですが(12~13歳くらいだという発言がある)、この年齢にしては第一声にちょっとビックリしてしまいました!海人を演じている中野くんって、かなり低い声なのですよね。ドキッとしてしまいます。役柄なのか、のんびりした外見とは裏腹に、しっかりとした大人の声なのですよね。役者は声が命って本当ですね。
そんな海人に、
女医である安住先生の隠し子ではないか?
という噂が出回ります。安住先生のもとに、自分の暮らす児童養護施設がつぶれることを言い、助けを求めに来たようです。本当に隠し子?と思いきや、
「安住先生は、海人くんの命の恩人なんでしょ?(どうして彼に冷たくするの)」
と意外な事実を主人公の一花が暴露!安住先生ってクール&ビューティですけど、いい人なところもありますよね、確かに。
そんな中安住先生は、トクモトという先生に接待をします。自分自身と引き換えに、海人の施設のことを頼んだのですね。ちなみに、その方法は、実は自分を差し出す前にボールペンで脅そうとするだけ、です。これは彼女のお得意の録音ボールペンでしょうね。
彼女、前にも録音機を使って人を利用しています。色んな男をこれでだましてきたようなことをトクモトが言っているので、ちょっと怖いオンナ!でも、実は、児童養護施設の存続、海人たちを助けようとする接待だったのですね。失敗に終わりますが。
海人を追い返そうとしたりするのに、助けようとしたり。隠し子ではないそれ以上の、複雑な事情がありそうです。安住先生ってたまに苦虫を噛むような顔をするのですが、今回はかなり苦しそう。けっこう責任者の朝城にもいじめのターゲットにされている感じで、かわいそうな立場の人なのかも?
海人のほうは、セリフがけっこう少ないですね。おそらくシャイで無口な設定なのだと思いますが。声がいいだけに、ちょっと残念!
海人と安住先生の関係って?
「8歳だった海人を救ったけど、母親のほうは殺した」
というドラマ内での会話。
「私は大丈夫、だからこの子を助けて」
という安住先生の回想シーン。つまり、両方の親子が瀕死だったけれど、心臓病だった海人の母親を先に助けないとダメだったという経験を安住先生はしているのですね。医者としては、母親の感情や発言を優先せず、ちゃんとした状況判断をすべきだったのかもしれませんが……。
子供を先に助けないと、とか、瀕死な母親のいう「子供を先に!」を優先しようとか、これって……間違いといえるのでしょうか?一花にも、やつあたっていたのは、昔の自分に似ていたからでしょうかね?
そんな中、またしても海人が事故にあいます。事故を起こしたほうの男性と海人、どちらを助けるか?でも、情に流されないで今度こそ安住先生は一花に助言をしながら判断!どちらも助かります。ちなみに、この時の海人は大げさに苦しんでいるわけでもなく、静かに苦しんでもがいていますね。男性より海人のほうが怪我が浅いという判断をされています。一花も安住も、かなり冷静。でも別に海人を見捨てていたわけではなく、どちらも大事!
でもこの海人役の中野魁星くん、微妙な演技ができる子ですね。感情をたくさん出さない役とはいえ、その上、微妙な痛さを表現!なかなか難しいシーンに見えます。ちなみに海人ですが、スマホの写真で、はじめて安住先生に笑顔を見せました。
この写真で、ドラマ内での海人ははじめて感情を人にたいしてわかるように表現したような気がします。安住先生が自分を助けてくれた恩人だとまたしても感じたからというのもあるでしょう。でも、きっとお母さんも助けようとしてくれたに違いないという、のも感じてしまいます。
写真での笑顔に隠されているのは、今回も助けてくれたうれしさだけではなく、ヒーローがまた助けてくれたという感じの、別の驚きや感動もあるのでしょうね。けっこうこの写真、おとなしい子なりに満面の笑みに見えます。
今回出てきた中野魁星くんって演技力もスゴイですが、なんだかそこにいるだけで目立つような、「あ、またこの子のシーンが来た!」と思わず見てしまう、「吸い寄せるオーラ」が強い役者のように感じますね。