はじめが実の母親と祖母に引き取られてしまい、心にぽっかりと穴が開いてしまった梅田夫婦。はじめのいない生活は暗黒で、夫婦仲にも亀裂が…。
果たして二人の仲は戻るのでしょうか。
第8話感想
はじめを失ってからの梅田夫婦は、会話をしようとしてもはじめのことになってしまうので、会話はほぼなくなり、はじめと同じくらいの子供を見ると目を背ける毎日。信次（江口洋介）は仕事にも身が入りません。
信次の妹は、二人の本当の子供を作ったら？とアドバイスします。信次も、はじめのことを忘れるためには、そうするのが正解なのかと悩み、美奈（尾野真知子）に子供を作ろうかと相談しますが、美奈はそんな気にはなれないと断ります。
児童相談所にはじめの近況を聞きに行く二人ですが、実の母はもうすぐ退院するが、まだ祖母が世話をしていると聞き、ますます心配になった二人は、長野まではじめに会いに行きます。はじめにあげたピアノを捨てられ、はじめが反抗している場面に遭遇した美奈は、居ても経ってもいられず、興奮してはじめを返してもらえるように交渉しますが、警察を呼ばれそうになり、信次が落ち着かせます。
家に帰ると、どうしてそんなに冷静にいれるのか、いい人ぶるのかと信次を攻め立てる美奈に、信次は
「俺のせいにばっかりするな。そもそも俺のことを愛していないのか？」
と言い返します。美奈は、何も言葉を発することができず
「愛していないのか…それなら出て行けばいい」
と言ってしまいます。兄弟や母親が心配し、信次のもとを訪れますが、お酒に溺れて攻撃ばかりする信次でしたが、兄弟と母親の言葉に心を動かされ、立ち直ります。美奈も、父親に
「お前は私とは違って、子供にまっすぐな愛情を表現し、注ぐことができるよ。信次くんを離してはいけない。はじめを何としても取り戻せ」
と激励を受けて、信次と美奈の二人は互いに歩み寄ります。もう一度、二人の愛情を再確認し、はじめを取り戻しに行こうと誓った二人。これから、はじめを取り戻すための、本当の戦いを始めるようです。
一度虐待をした親は、同じことを繰り返すかもしれないし、血は繋がっていなくても、本当の愛情を注げる親はきっと存在する。特別養子縁組制度は、とても複雑で難しい制度だと思いますが、このドラマを見ていると、必ずしも産みの親が育てる方が良いということは決してないように思えてなりません。
