第5話は、第4話に引き続き「毛増村」という少し気持ちの悪い村で起こった連続殺人です。新たに出た3人目の犠牲者は、言い伝えられている歌の3番のとおりに殺されていました。
第5話感想
「雷神寺」の住職は、刀を村に持ち込んだ蘭丸らのせいでたたりが起きたのだと騒ぎ立てて、3人を監禁しようとしましたが、命を救われた町子(臼田あさ美)と村の村長が、蘭丸(向井理)たちを責任もって預かるからと言って、村人たちから救います。
ところが、翌朝、新たな殺人事件が起こってしまいます。殺されていたのは、漫画家を目指していた村長の息子で町子の婚約者でした。村に伝わる手毬歌があり、息子はその3番目の歌詞のとおり、「吊るされ、切られて」死んでいました。
この殺人によって、蘭丸たちを守ってくれる人がいよいよ居なくなってしまい、本格的な殺人犯探しを開始する3人。蘭丸は、死体や殺人現場、凶器などを舐めまくり、犯人を謎解きます。
謎解きとしては
- 漫画を再現するためにどうしても刀がほしくなった村長の息子が、盗むところを見られたため巡査を殺害
- 旅行客の主人は、また浮気をしていると勘違いした妻が、毒ゼリを食事に入れて殺害
- 息子は、「雷神寺」にどうしても諦めきれなくて再度刀を盗みに入った際に、住職に殺害された
というものでした。結局、2人目の犠牲者である旅行客の夫は浮気をしていたのではなく、今まで女癖も悪くて迷惑ばかりかけてきた妻に、再度プロポーズをするための計画を立てるために、女将と話しているところを妻が勘違いしただけだったという、とても悲しい結末でした。
結局、たたりというようなものが本当に存在する場合も、もしかしたらあるのかもしれませんが、ほとんどは先入観やそのたたりを利用した悪意ある誰かによる行為なのではないかと思ってしまいます。そのようなしがらみの多い小さな村や田舎は、とても怖い世界だと思います。
また、蘭丸が絶対舌感を持つようになったのは、父親に毒のある草をはじめ、あらゆるものを幼い時に食べさせられたからだそうですが、常に死の恐怖を感じながら物を食べていたために、人より神経が細分化され、能力が研ぎ澄まされたという話がとても興味深かったです。
誰しも、生きるために必要な能力が、自然と研ぎ澄まされていくというのは、間違いなくあると思うので、ときに厳しい状況に置かれることも、大切なことだと感じました。