第9話では、所長の班目(岸部)の頼みで、山城鉄道の会長の家に行くことになった佐田(香川)、深山(松本)、立花(榮倉)の3人の目の前には、山城善之助会長が亡くなっている現場が‥不謹慎にも、現場の写真を撮りまくる深山でしたが、これが後々とても重要な手掛かりになることとなります。
第9話感想
今回の依頼は、犯行を自白した三男の妻の皐月(国仲涼子)の弁護です。彼女は、会長のご指名により、会長の介護を6年間一人で担当しており
「私が至らなくて、お父様の介護を懸命にしても、なかなか満足してもらえず、耐えられなくなって殺してしまいました」
と供述しています。他の山城家の人達の話全員に共通していたセリフは
「やめろという会長の声を聞いて部屋に行ったら、皐月さんが会長の朱色のネクタイを握りしめて、呆然と立ちすくんでいました」
というものでした。しかしながら、ネクタイはオレンジ色のはずなのに、全員が朱色という表現を使っていることや、全員が部屋に揃うまでには時間差があったはずなのに、通報や蘇生を行う者も誰もおらず、不自然なほど見たという供述内容が一致していること、ワインごと食事を会長にぶっかけられたと説明する皐月だが、ネクタイにはワインがついているものの床や皐月の服にワインがこぼれた跡がないことから、皐月は山城家の誰かを庇っている、もしくは庇うよう脅迫されているのではと調査を進めます。
そして、長男が当日出席していた経団連の会合の写真を入手し、凶器のネクタイをつけていたこと、犯行後スーツを着替えていることが発覚し、真実は明らかになりました。
悲劇のヒロインの思惑
この事件には、ものすごい計画がありました。
皐月はあえて自分が罪を被ると名乗り出て、山城家全員を殺人および殺害隠ぺいの罪に引きずりこみ、無罪になるよう深山達を巧みに誘導していました。その目的は、
自分のお腹の息子にだけに会長の遺産が渡るようにする
ことでした。今まで一人で介護をし、家族から虐げられて辛い日々を送ってきたのだから、そのくらいのことをしても許されると思います。何より、とっさの事態にそこまで考えることのできる彼女のクレバーさがとても羨ましく、あっぱれだと感じました。
99.9は来週が最終回ですが、深山の死んだ父親を担当した検事が大友だったことがわかりました。次回はこれまでもやもやしていたこの大友と深山の謎が明らかになりそうです。