今回の猟奇的殺人事件は、お金を身体中に詰められて窒息死させられるというもの。まるでフォアグラのように、何らかの器具を使って無理やりお金を流し込んだ犯人の正体とは…。
第6話感想
藤堂比奈子(波瑠)は、中島先生(林遣都)の逮捕から、どことなく元気がない感じですが、本人の「私は大丈夫です。」の言葉通り、比較的平常心で猟奇的犯罪の捜査に取り組みます。藤堂の様子を見ていて、違和感を募らせる東海林(横山裕)と上司(渡部篤朗)。
そんな中で起こった今回の殺人は、まさしく金で人を溺れさせた遺体で、何らかの器具で無理やり100円玉を大量に詰め込まれるというものです。立て続けに3人の遺体があがりますが、それぞれの死体に手がかりが意図的に残されています。中島先生は不起訴となり、特別な監禁施設で生活を送ることになったようで、今回の殺人事件の潜入・プロファイリング結果を藤堂にメールしてきます。
「今回の犯人は、猟奇的殺人犯を装った常識人。犯罪を楽しんでいるというよりは、理性的に処刑を実行しているような印象がある」
とのことでした。遺体に残された手がかりとプロファイル結果より、藤堂は犯人が
孤独な老人たちが集団で暮らしている『十八夜』の老人たち
であると突き止めます。老人たちは、みな被害者たちに家族や会社などの大切なものを奪われて、孤独になってしまった憎しみを抱えており、元職人の老人がお金を流し込む器具を完成させたことをきっかけに、みんなで殺人を犯すようになってしまいました。自分たちでは止められなくなってしまった殺人衝動を止めてもらうために、手がかりを残していました。
そんな常識人で人の良い老人たちでさえ、憎しみと殺人を実行できる状況(今回であれば武器)が揃えば、殺人犯になってしまうということに、私自身もとてつもない恐怖を覚えました。殺すことを楽しみ、良心の呵責もない正真正銘の猟奇的殺人者と、一時的な感情や状況が偶然に揃ってしまったことで殺人スイッチが入ってしまった殺人者がいることがわかってきました。どちらも許されることではないけれど、前者は絶対に死刑にすべきなのに、そういう人に限って心神喪失で無罪になったりしていると思います。心神喪失で無罪というのは、絶対におかしいと思います。心神喪失の人こそ、無罪にすべきでないないでしょうか…。
藤堂は、このまま殺人を犯すことなく乗り切れるのか、ハラハラしながら見守っています。中島先生が、彼女の心を溶かし、殺人スイッチを完全にオフにしてくれるのではないかと期待しています。